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興味は色々。数学とか神学とか。日記からはじめました。

聖書翻訳への道

現在創世記を鋭意翻訳中である。


聖書翻訳ほど大事なことはない。これに比べれば神学論争も教会の派閥争いも大したことではない。
いや、少し言いすぎた。正確には、神学論争や教会の派閥争いは聖書箇所の解釈違いという形で表出し、翻訳の差異という形で結実する。


一体人はいつになったら聖書の翻訳をはじめても良いことになるのだろう。
聖書翻訳の免許皆伝はいつ得られるのだろうか。
ヘブライ語ギリシャ語の文法を一通りマスターしたら?
自分なりの聖書解釈をそれぞれの箇所で確立させたら?
講解説教を全ての箇所について終わらせたら?
ありとあらゆる註解書を読んだら?
はたまた自分で註解書を書いたら?
文法書を執筆したら?
辞書の編纂に関われるようになったら?


そんな日はやってこないだろう。
その代わり気づく。
まさにそのあらゆる作業のはじめに必要なのが原文の翻訳作業なのだということを。

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虚数の話(3)

虚数の話(3)

極座標表示への動機

これまで\(2+4i\)とか表していた実軸と虚軸の平面(ガウス平面)のことを直交座標(ちょっこうざひょう)と呼ぶことがある。これのメリットは何と言っても足し算がしやすいというところにあった。何しろ各要素をそれぞれ足し算すればいい。 

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虚数の話(2)

虚数の話(2)

複素数(ふくそすう)の世界

これまで、足し算や掛け算をするときに、

$$2 + 4i$$

とか

$$(1 + i) × i$$

みたいな計算は出てこないようにしてきた。

何しろ\({\bf i}\)というのもさっき出会ったばかりの存在の人にとっては

$$2 + 4i$$

「誰だよ、お前?」そう言われても仕方ない。

確かに、そうだ。こいつは誰なんだ。ていうか足したら何になるんだ?お前は。

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虚数の話(1) 練習問題解答

前置き

数学の話をするときに、避けては通れないのが、いわゆる筆記というか、ノートというか、とにかく自分の頭の中を文章としてアウトプットする作業である。レポートといってもいい。これが大事だ。当たり前だが、数学は学問なので、それなりの客観性を担保する必要がある。そのためには何語でもいいから文章に書き起こす必要がある。

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虚数の話(1)

ひょんなことから、数学を専門としない人々に虚数の話をしなければならないらしい。面白いことになりそうだと思ってもらえるのはいいことだが、はっきり言って自分の好きなことを他人に紹介して「面白い」と思ってもらうのは非常に難しい。それでもやってみるしかない。

今から虚数の話をする。

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